うしらく(@ushiraku)です。どもー!
人はとにかく「区別」をしたがる生き物だ。
現に、ぼくらの世界では明確に2種類の人種に「区別」されている。
- 健常者か
- 障害者か
ぼくは7年前に双極性障害を患って以降、精神障害者として認定されている。
実際、障害者手帳2級(精神)を持っているし、今働いている職場も就労継続支援A型事業所(A型作業所)だし。
こういう生活に慣れきってるからか、ぼくはこうやって「区別」した生き方に何の疑問も持たなくなっていたのだけど。
今日、とあるアニメ映画を観て、そういった「区別」がどうでも良くなった。
その映画とは、『イヴの時間』だ。
この映画を観て以降、ぼくは健常者とか障害者とか、そういう区別がどーでも良くなった。
アニメ映画『イヴの時間』は、区別することの無意味さについて教えてくれた
あらすじ
未来、たぶん日本―――。
ロボットが実用されて久しく、アンドロイド(人間型ロボット)が実用化されて間もない時代。
ロボット倫理委員会の影響で、人々はアンドロイドを“家電”として扱う事が社会常識となっていた時代。
頭上にあるリング以外は人間と全く変わらない外見により、必要以上にアンドロイドに入れ込む若者が現れた。
高校生のリクオも幼少の頃からの教育によってアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として利用していた。
ある時、リクオは自家用アンドロイドのサミィの行動記録に「** Are you enjoying the time of EVE? **」という不審な文字列が含まれている事に気付く。
行動記録を頼りに親友のマサキとともにたどり着いた先は、「当店内では、人間とロボットの区別をしません」というルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」だった。
本作のメッセージをざっくりまとめると、
- ロボットと人間の境目って、どこなんだろう?
- もし、ロボットが心を持ったとしたら、人間との違いは何か?
- そして、人間が心を失くしたら、それはロボットとどう違うのか?
ということだと思う。
あくまでも、ぼくの主観ではあるけれど。
でも、確かにそのとおりで。
これから先の未来、ロボットが超進化して限りなく人間に近い「肉体」と「心」をもった場合、何を基準にロボットと人間を「区別」するのか。
これは、非常に興味深い「問い」だと思う。
健常者と障害者の「境目」はどこにあるのか?
そして、ぼくが本作を見終えて感じたのは、健常者と障害者の「違い」って、どこにあるのかという疑問。
- 障害者手帳の有無か?
- 精神科に通ってるか否か?
- 一般就労できてるか否か?
と、何かこう明確な「基準」ってのが無いなーと思った。
それと同時に、なんかもう健常者か障害者かとか、どうでも良くね?とも感じた。
LINE@での恋愛相談も、健常者か障害者かとかどうでもいいじゃん
最近、LINE@で恋愛についてのお悩み相談が多い。
内容としては、健常者(相談者)が障害者(恋人)に、どう接していいか分からない、接し方を教えてほしいというもの。
これは一見、「恋人思い」な悩みに見て取れる。
しかし、一重に精神障害といっても、その症状は千差万別。
ぼくが患っている双極性障害ひとつとっても、病状は人それぞれでかなり違うのだ。
だから簡単に、
とは言えない。
また、逆に言わせてもらうと、ぼくのような「他人」にアドバイスを求めるのではなくて、恋人本人に聞くのが一番じゃないだろうか?
だって、恋人が何を思ってるのかは、本人にしか分からないのだから。
相手が健常者だろうが障害者だろうが「合わせよう」とするな!
結局、相手に「合わせよう」とするから、接し方が分からないわけで。
じゃあ健常者同士で付き合う場合、「恋人にどう接したらいいか?」など考えるだろうか?
おそらく、自分らしく振る舞って、時に喧嘩し、時に愛し合い、少しずつ適度な距離が見つかっていくのではないか。
つまり、「精神障害者の恋人への接し方」を考えている時点で、あなたの心の中には「区別」が生まれてしまっているのだ。
「区別」することに善い悪いを言うつもりはない。
ただ一度、
- 健常者か
- 障害者か
という、2つの人種論で考えるのを止めてみてほしい。
「健常者か障害者か。人間かロボットか。」という問いは無意味
さいごに、ぼくから伝えたいことがひとつある。
それは、健常者も障害者も特に大きな違いはないということ。
いや、確かに病状が重い時とかは「できること」が制限されることもある。
でも、ある程度外出できたり、短時間でも働けている状態なのならば、少しずつ「できること」は増えていく。
逆に、少しでも「できること」が増えていくと、健常者も障害者も限りなく「区別」のない世界になるんじゃないかな。
たとえそれが、小規模なことだったとしても。
もし今、あなたが障害者である恋人との関係性で悩んでいる、あるいはその逆パターンで悩んでいるのなら、『イヴの時間』を一度見てみてほしい。
きっと、なにかしら感じるメッセージがあるはずだ。