自殺すると決めた時、誰かに相談しようと考える余裕なんてない

ども。うしらく(@ushiraku)です。

ぼくは2016年の7月に、崖からの飛び降り自殺を決行しました。結果として、致命傷を負うことはなかったものの、全身大ケガをし入院することに。

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この記事を書いている現在は退院し、日常生活に戻っています。が、半年間入院してもケガの後遺症は残っていて、飛び降りる前の体には戻れません。

さて、今回の記事は「自殺しようと悩み苦しんでる時は、周りの人に相談する余裕なんてない」ということについて、噛み砕いて書いていきます。

自殺するのを決めた時、後先のことがどうでもよくなる

自殺しようと考えだすと、自分の後先について考える余裕はありません。

明日の仕事どうしようとか、あの人は悲しむだろうかとか。そんなの考えられないんです。

なぜなら「どうせ今から死ぬんだし、関係ないか…」と思ってしまうから。

周りの人に相談しようにも、重い話をするのに気が引ける

よく、自殺を止める言葉として聞くのに「あなたの周りの人が悲しむよ」とか「相談してくれればよかったのに」というものがあります。

これは確かに真理ではあるんですけど、死を思いつめてるとき、逆にこれらのことがプレッシャーになるんです。

たとえば、友人に「死にたいんだけど…」と打ち明けるのは、かなり勇気がいります。

理由は2つ。

1つは、重い話をして相手に迷惑をかけないだろうかという心配

もう1つは、自分が相談することによって相手の時間を奪いやしまいかという不安

この2つは、ぼくの勝手な思考癖からくるものかもしれません。でも、相談相手が身近であればあるほど、相手のことを気にかけてしまうんです。

巻き込んでしまったら嫌だな、と。

Facebookの自殺防止ツールは本当に有用か?

Facebookに自殺防止ツールが搭載されたことをニュースで目にしました。ぼくはまだ使ってないけど。

このツールは、自傷行為や精神的危機に追い込まれた人たちの相談を受ける「日本いのちの電話連盟」と「国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター」から意見を受け日本語版化したもの。Facebook上で心身の健康が心配される投稿をしている人へのサポートが可能になります。(引用:ねとらぼ

このツール自体はかなり画期的で素晴らしいものだとは思うんですけど、ぼくの中で1つの疑問が。

そもそも、これから死のうとする人間が、Facebookなんて開くか?と。

事実、ぼくが自殺を決行したときはスマホもPCも電源を落としていたので、Facebookを開くことはありませんでした。

Facebookの投稿から自殺や自傷を特定するのはかなり難しい

この自殺防止ツールは、Facebookタイムラインに流れてくる友人の投稿を見て、自殺もしくは自傷の前兆を感じた時に、Facebook側に報告するもののようです。

でも、自殺や自傷の前兆を普段の投稿から察知するのって、かなり難しいと思うんですよね。というか、ぼくの場合はFacebookの友だちが少ないので、そういった投稿を目にすることがないんですが。

死にたいと思ってる人が、実名制のFacebookで「死にたい」と投稿するのかな?と疑問もあります。

Facebookよりも、Twitterとか掲示板など匿名で書き込める方に流れるんじゃないかなーと思うんですが、どうでしょうか。

「死にたい」と思った時、いのちの電話はかなり使いづらい

悩み事の相談窓口として、「いのちの電話」があります。

「いのちの電話」とは

いのちの電話は全国に拠点があり、それぞれの支部局に電話をかけて相談するというサービス

支部局によって受け付け時間が異なるのですが、24時間対応のところもあれば、時間が決まっているところもあります。

電話で対応してくれる相談員さんは、ヒアリングのトレーニングを受けているので、ちゃんと話を聞いてくれます(ぼくの知人で、いのちの電話の相談員をやってた人がいました)。

いのちの電話公式ホームページはこちらから

「いのちの電話」のデメリット

利用料金は無料だけど、ネックなのは通話料は自己負担であること。

また、時間帯によっては回線が繋がりにくい時があります。

ぼくも一度いのちの電話を利用したことがあるんですけど、上記2つのことから、使いづらいサービスだなと思いました。

結局、周りの人に助けを求めるのが一番いいとは思うけど、それでも相談しにくいというサイクルに戻る

Facebookの自殺防止ツールは、Facebookをやってない限り(もしくは友だちがいない限り)は機能しない。

いのちの電話は、通話料と回線の混み合いの観点から見て、使いづらい。

となると、やはり周りの人に助けを求めるのが一番いいです。が、そうなるとまた、記事の冒頭に戻ります。

周りの人に相談しようにも、重い話をするのに気が引けるんですよね。「こんなこと相談していいのかな…?」って思ってしまう。

正直、ぼくは自殺を100%防止するのは無理なんじゃないかな、と思っています。

それはやはり、人によって悩みの種類が違うのと、周りの人に相談しやすいかどうかの環境が左右するから。

周りにいる人は「思いつめる前にいつでも相談していいよ」って言ってくれるかもしれません。もしくは、思ってくれてるかもしれません。

確かに相談するのは勇気がいることで、気が重くなる。

それでも、一人で抱え込むよりはずっと良いことだと思います。あなたが今何か相談したいことがあるのであれば、思い切って相談してみてください。

>>本当に人生を諦めるの?死にたい気持ちを和らげるためのガイドライン

ABOUTこの記事をかいた人

「うつ予防」の悩み相談屋。25歳で躁うつを発症し、自殺未遂→日本のうつ・自殺問題について海外テレビから取材→リハビリ生活を経て社会復帰→年間100件以上の人生相談にのりながら、「うつにならない社会」を作るために情報発信をしています。