うしらくです、どうも!
あなたは今、パニック発作や不安症状で困っていませんか?
ぼくは、急な過呼吸発作で2回も救急搬送され、その後仕事を2週間近く休職しました。
病院で検査をしても呼吸器などに異常がないため、この過呼吸発作は精神面からきているのだと思われます。
一度過呼吸発作を体験してしまうと、それ以降はずっと発作への不安が強くなりました。
と、不安がさらなる不安を呼び、どんどん悪循環になっていった。
そんな折、「森田療法」についての本を読んで気持ちが楽になり、発作も落ち着きました。
今回は、今パニック発作や神経質症で困っている方にとって、役に立つ情報をお話します。
森田療法とは?
ぼくが過呼吸発作を治療するときに熟読した本は、『森田療法のすすめ―ノイローゼ克服法』。
森田療法は、日本古来から伝わる精神療法で、神経質症治療に特化したものです。
森田正馬教授が「神経質の本態および療法」という論文を『呉教授在職二十五年記念論文集』にのせたのが大正七年(一九一八)であるから、森田教授が森田療法を創始したのはその前からで、いまから五十数年前のことである。
『森田療法のすすめ―ノイローゼ克服法』より引用
森田療法の特徴は「あるがまま」を徹底すること
ぼくは過去に、森田療法の入院治療を受けたことがあります。
そこで教わったのは、『雑念や不快な症状はそのままにしておくこと』というものでした。
ざっくり言うと、あるがままを徹底するのが森田療法です。
まぁ、この森田療法の教えを実践するのはかなり難しく、ぼくも完璧には出来てません。
でも、「不安に逐一反応しないこと」ができるようになると、病気との付き合い方が楽になります。
神経質症は「ヒポコンドリー性基調」が原因
神経質症がおこるカラクリとして、ヒポコンドリー性基調が挙げられます。
森田は症状発生の準備状態として、まずヒポコンドリー性基調があると言う。
ヒポコンドリー(心気症)とは、自分の心身に病的なものがあるのではないかと不安に思う気分であるが、私はもっとこれを広義に解してヒポコンドリー性基調というのは、自己の生存を全うするうえで、不利な状態にあると思う不安気分。
言葉をかえて言うと、自己の現在の状態をもって環境に適応し得ないという不安であり、私はこれを「適応不安」と言っている。
『森田療法のすすめ―ノイローゼ克服法』より引用
ざっくりいうと、「病気に対してビビっている状態が神経質症を引き起こす」という感じですね。
発作が起こる前から病気にビビって不安が大きくなる
ぼくの場合だと、過呼吸に対してめっちゃビビっている節があります。
的な感じで、「まだ発作が起こっていない」のに、どんどん不安になっていくんですよね。
で、この不安に囚われている時間が長くなるほど、「自分は不治の病に侵されてるんだ」と思うようになってしまいます。
そうなると、どんどん悪循環していって、最悪の場合は家から出られなくなるレベルまで体調を崩してしまう。
ただ、神経質症からくる発作は「気の持ちよう」で軽減できるので、森田療法の教えに素直に従ったほうがらくになります。
発作が起こったときは、発作が治まるまで待つ
森田療法では、発作を無理に抑えないように言われています。
発作が起こったときは、発作が自然に落ち着くまで待つんです。
また、発作が起らないようビクビクするのではなく、恐怖を感じたらそのまま恐怖しておくこととも説かれています。
私たちは口中にある唾はただ体と一体化しているので、別に汚いと思わないが、一度それを口の外に吐き出せばたちまち汚物と化し、再びそれを口にすることはできない。
物は同一の物でも、それに対する私たちの態度によって、何でもない無害な物にもなり、嫌悪すべき物ともなる。
『森田療法のすすめ―ノイローゼ克服法』より引用
要は、どんな物事も「捉えかた」によって異なる解釈ができるということです。
適度な不安がないと、人間は動物として死んでしまう
「不安=悪」ではなく、適度な不安は人間が動物として生きる上で必要なものです。
例えば、不安や恐怖心がない人は、信号が赤なのにも関わらず横断歩道を歩き、車にひかれて死んでしまいます。
逆に、適度な不安がある人は、信号が赤の時は横断歩道を歩きません。ので、死を回避することができます。
このように、「不安」は生きる上で必要なものなので、不安を排除しようとする行為は「不自然」なんです。
なので、不安を感じた時は、そのまま不安を観察しておきましょう。
5分、10分と時間が経つほどに不安の軽度が変わっていくので、あるがままに自分を観察するのが、不安とうまく付き合う方法で一番近道です。
うしらく的まとめ
森田療法は、知れば知るほど奥が深い学問です。
現代では、精神療法といえば「クスリ」を用いた薬物療法が多用されがちですが、薬物療法って限界があると思うんですよね。
クスリを増量したからといって病状が治まるわけではないし、逆に副作用で体が重くなったりします。
なので、ぼくは森田療法の考え方をほんの一部取り入れ、病気との付き合い方を変えることにしました。
結果として、少しずつ過呼吸発作との付き合い方がらくになってきたので、ぼくのこの考え方は間違ってないんだと思ってます。
今まさにパニック発作や神経質症でお困りの方は、森田療法について勉強されると、病気との付き合い方がいくらか変わるはずです。
今回紹介した『森田療法のすすめ―ノイローゼ克服法』に書かれている「元患者の回復例」を読むだけでも、気持ち的にかなりらくになりますよ。